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思うままに No.273

   

※エッセー「思うままに」より 〜毎月更新〜

 

 いまの時代、テクノロジーをもっとも象徴するのはIT(情報技術)、AI(人工知能)の驚異的な進化だ。経済、社会、文化等のあらゆる分野にわたって重宝され大きな期待と可能性を広げ、新たなる文明文化を創造し続ける。そんな中でIT、AIが万能でSF映画などにあるようにさも人間を超えて人間を使うというような場面は滑けいで面白い。

 

 しかし、どこまでいってもAIは生みの親である人間にとってはあくまでも使い勝手のいい道具、技術に過ぎない。それが故に時の移り変りと共に改良革新されて古いものはお役御免となり、次から次へと新しいものにとって替えられる。

 

 人間がやりたくないもの、やりにくいもの、やらなくてもいいものを替ってやってもらう訳だから大いに助かる。その性能は合理的効率的で無駄なし、速くて正確だ。そこに便利で手軽で楽はあるものの情緒や美を求めるのは所詮無理なこと。いかに優れた道具も入魂は適わず血も心も通わない。どこまでいってもAIに愛は存在しない。

 

 デジタルの進展は未曾有の恩恵をもたらす一方、ニセ情報、サイバー犯罪など不安、懸念が絶えないのは顔が見えない、どこの誰だか分らない無気味さと無責任さが潜む。安直が仇となって頻繁に起きる青少年を巻き込んでの痛ましい事件は後をたたない。

 

 また自分の便利が他人には不便、迷惑になることもある。自制と何らかの規制が必要だ。文明のご利益は一長一短にしてその利便性、効率性と引き換えに、常にそれ相当の手痛い副作用と代償が伴う。そもそもデジタルを創るのはアナログだ。アナログの発想と感性により技術や仕組みを創る。でき上がったデジタルを運用チェック、革新するのはやはりアナログだ。アナログは精神性、知性であり、デジタルは物質性、知恵であって自ずとその役割は異なる。人間の本質はアナログだ。いかなる時代になろうとも、人間は人間、道具は道具だ。

 

 喜怒哀楽、情愛、配慮、忖度、志、希望、勇気、仁徳等々挙げたらきりがないがデジタルはアナログのマネはできない。薄気味の悪いアンドロイドとて便宜的、機械的に会話はできても心の会話はできない。感情の機微、情緒に至ってはとても用をなさない。

 

 また物と物をネットでつなぐIOTも広く普及していくことであろうが、その反面、事故、事件のリスクは容易に想像できる。人間の本質がアナログである限り、技術と技術、物と物がつながるインターネットに対して、人と人、心と心がつながるヒューマンネットが今まで以上に大事になってくる。

 

 未来社会に向けてヒューマンネットが無機質で乾いたインターネットに潤いと安らぎを生む。その意味で配置業の標榜するふれあいは、これからますますその存在感を増していくことになろう。

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