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思うままに No.272

   

※エッセー「思うままに」より 〜毎月更新〜

 

 一日の大半は仕事で過す。人生の大半は仕事が占める。仕事は物心両面における人生の最大の糧だ。仕事には常に成果を求められるが、その善し悪しはとどのつまり思いの丈で決まる。

 

 仕事というのは全人的なもので意思のもとに知識、見識、能力、経験等、の全ゆるものを総合して挑んでいくものだ。同時に当然のことながら他の理解と協力を得ることが不可欠だ。それには日頃より信頼、信用を得るべく姿勢が求められる。そもそも仕事とは物に仕えるのではなく事に仕えることだ。世人に関わる諸事が首尾よく運べるよう思いを抱いて奉仕するものだ。

 

 さてどんなに美味しいものでも長くは食べ続けられないが、仕事だけはいつまでも続けられ飽きることはない。ゴールをすればまた次のゴールを目指す。誰しも希むところだが、いい仕事をしたい、もっと人に喜ばれたい、信頼されたい、腕を上げたらどんなにいいのにと。これを可能にするのに、自分の思いひとつで出来ることがある。好きこそものの上手なれで、理屈抜きで仕事が好きになることだ。人を好きになるのと同じように。好きになれば自ずと楽しみが湧いてくる。

 

 その核心は自分のした仕事が他にどう関わり、つながり、どう役に立つかに思いを巡らすことだ。

 

 また仕事に得手、不得手もあろうが、案外に食わず嫌いからくるところが多いように思う。得手は多く不得手は少ないほうがいい。邪魔な不要な先入観を捨てとにかく白紙にしていっぺんやってみようという度量が大事だ。そうして思ってもみなかった不得手を得手に変えてしまうのだ。不得手の正体は大抵、独り善がりの思い込みによる。このつまらぬ思い込みを逆手にとって上手く活用すれば思いがけない自信に転化できる。要は考え方ひとつだ。性格を変えるのは難しいが考え方を変えるのは易しい。

 

 ところで「やらされる」ほど惨めなものはない。教育ママに背中をこつかれ泣く泣く勉強机に向わせられる子供のように。同様に「指示待ち」も「言われてからやる」も自分不在でこれまた情けない。「言われてからやる」のと「言われる前にやる」のとでは仮に結果が同じとしてもその価値には雲泥の差がある。

 

 仕事は人となりで仕事のさまは正しく人の生きざまそのものを映し出す。いかなるときでも陰日なたなく、人が見ていようがいまいが、一所懸命の姿に人は感動し尊敬をする。常々思う。何といっても誠実ほど人生を、仕事を全うしていく上では最高の知恵ではなかろうか。

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